ArteraAI(アーテラエーアイ) ■技術の分野:メディカルAI ■ステータス:未公開企業 ■設立年:2023年 ■社員数:101~250名(2024年2月現在:LinkedInより) ■所在地:108 1st St, Los Altos, CA ■URL:https://artera.ai/ ■主な経営陣: Andre Esteva氏(共同設立者およびCEO)、Felix Feng氏(共同設立者)、Tim Showalter氏(Chief Medical Officer)、Adriana Vela氏(VP of Medical Affairs & Operations)、Nathan Silberman氏(VP of Machine Learning)他。 ■最近の資金調達状況: 2024年2月、Prosperity7 Ventures、シンガポールを拠点とするEDBI、Walden Catalyst Ventures、Wilson Sonsini Goodrich & Rosati、Trium Ventures等の投資機関に加えNavin Chaddha、Rajiv Khemani (AISpace VC)、Andrew & Elliott Tan(A&E Investment LLC)の参加により追加で2000万ドルの資金を調達。最新ラウンドによる投資は海外市場への参入や研究開発活動の推進に運用される方針。これを機に、設立から一年未満の間で総額にして1億1000万ドルの投資を確保したことになる。 ■事業内容および技術の特長: ArteraAIではMultimodal Artificial Intelligence(MMAI)を利用し、癌の可能性を予見するための試験サービスを開発。現在提供しているArteraAI Prostate Testでは、患者の生体検査から抽出したデジタル画像と臨床データを統合分析させ、個々人に適切な治療方法を高い正確度で予測する。男性の間で発症率の高い局所前立腺がんに対応した業界初のAI技術として注目を集めており、医師における治療手段の意思決定に役立てられている。同社技術におけるメリットは、医師が患者ごとに最適な治療方法を提案することが可能になり、治療効果を最大限に引き上げると共に、不要な治療や投薬による副作用のリスクを軽減できる点にある。一方、こうしたアプローチにおいては、個人データにおけるプライバシー保護やAIの判断基準の透明性に対する懸念が存在する他、医療現場における当事者の教育、AIの判断を補完するための臨床データの充実等が不可欠となる。長期的な視点で見れば、こうしたAI技術の進展と普及により、様々な癌治療の様相が変革し、幅広い範囲で最適な治療方法が提供されることになる。治療の迅速な開始や効果向上はもとより、それに関連した医療費の削減も期待できる。現在は癌を対象としているが、将来的には他の疾患にも応用できる可能性がある。 |