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What's NewANovember, 2002

Market Snapshot - 米国のIT市場をみる
今月のテーマ: 米国の生体認証技術〜顔認証技術

米国のIT業界における注目市場を月替わりで紹介する「Market Snapshot」では、市場の全体像やトレンドをわかりやすく説明。さらに役立つリンク集を活用すれば、該当市場や新製品に関するより具体的な情報も入手できます。当社では、特定の米国IT市場に関する調査をカスタマイズいたします。お問合わせは info@kanaboconsulting.com までどうぞ。

米国の生体認証技術〜顔認証技術:

Market Snapshotでは指紋照合法(9月号)や虹彩認証法(10月号)など米国における生体認証市場の検証を行ってきたが、今月はその3回目として顔認識によるバイオメトリクスをテーマとする。International Biometrics Group(以下:IBG)が近年発表した調査結果によると、顔を使った生体認証技術の収益額は2000年の1310万ドルから2005年には1億9960万ドルへ達すると予測されており、その急速な成長には犯罪鑑識をはじめ、旅行および航空産業での需要が背景となっている。また、この顔貌による生体認証法は、米国におけるバイオメトリクス市場全体の約10%(2005年)に相当するとも見込まれている。

この顔認証技術は、顔の輪郭や凹凸等をあらかじめ撮影した顔貌の画像データと照合することで認証する方法で、犯罪などの治安や刑事問題、家出人の捜索等への活用として関心が寄せられている。この他、米国内の州によっては、運転免許証を発行する際にも利用されている。例えば、ウエストバージニア州では2002年1月よりIdentix(2002年6月:Visionics社と合併)の顔認証装置を試験後、導入に踏み切った。同州では、運転免許証に初申請する人の顔をスキャンし、州のデータベースに保管された200万人の顔データと照合させることで、申請の重複を避け、身元偽装の確率を低減することに主眼を置いている。

指紋照合と比較した場合、顔認証技術では直接装置に接触する必要が無いなど衛生面でのメリット(これは虹彩認証にも該当する)がある上、遠隔操作も可能なため、利用者を意識させずに実行できるなど心理的負担の軽さや利便性を特長とする。その反面、様々な生体認証技術の中でも顔認証技術は、プライバシー問題とより密接な関連を持っている。それは、前述したように対象者の気付かない、あるいは意識しない場所で実行されるケースが大半だからである。欧米地域(特に米国)ではプライバシーを重視する傾向があるため、これまでのところ利用者から理解を得た上での導入でなければ、後々あらゆる問題が発生してくるようだ。例えば2001年1月、米国フロリダ州Tampa市で開催されたスーパーボウルの試合中、犯罪者のデータベースと照合する目的で、観衆の顔認証を行っていたことが事後判明した。以前までは、フットボールや野球の会場内にセキュリティ担当員を配置させ、双眼鏡を通して肉眼で行っていた作業を機械が行うに過ぎない、という見方もできるが、観衆や市民団体はこれをれっきとした「プライバシーの侵害」として憤慨、Tampa市に対して抗議する形を採ることとなった。

The USA Patriot Act(米国愛国者法)ではNational Institute of Standards and Technology(NIST:米国商務省標準技術局)を通じて、バイオメトリクス技術の確度を測定するよう規定されている。その一環として、2002年7月上旬から約1ヶ月の間、16箇所の政府機関より支援を受け、顔認証技術の性能などを審査するよう14社の参加ベンダの協力と共にFacial Recognition Vendor Test 2002(FRVT)が実施された。このように、911テロ事件以降、プライバシー擁護団体をはじめ市民団体や政治指導部、生体認証装置のメーカ等は、顔認証技術を広範囲で活用すべきか、現実的にどこまで可能なのかを真剣に検討してきた。同時に、公共の場において同技術を設置する際のプライバシー保護問題へ対する規制方法にも関心が寄せられてきた。その可能性を探究するため、Logan 空港(ボストン)をはじめFresno空港(カリフォルニア)、Palm Beach国際空港(フロリダ)など複数の空港では現在、同システムの試験を実施しており、今後の導入については慎重に決定を下すと見られている。つまり、欧米諸国では、今後セキュリティを強化するためにプライバシー問題を二の次にするのではなく、認証技術の導入を決定する際には、セキュリティとプライバシーの均衡をいかに上手く調整するか、に議論の焦点が当てられているようだ。

役立つリンク集 :
International Biometric Group 生体認証業界においては大手のコンサルティング/技術ソリューション企業のサイ ト。業界のリサーチも行っている。

Avanti Biometric Guide 生体認証技術をはじめ、商用場面での活用事例や設置方法を中心に幅広い情報が閲覧 できる。

Biometric Digest 生体認証技術に関する最新ニュースやトレンドについての出版物を提供。オンライン ニュースレターも発行している。

Biometrics at MSU 指紋、手、顔、音声などによる各種生体認証技術を題材としたプロジェクトの実施や 出版物を提供している。

International Biometric Industry Association 1998年に設立された業界団体。現在、約30社の企業が参加している。生体認証業界に 関する最新情報も紹介。

Rising Company - Viisage Technology

Viisage Technology (ヴィサージ・テクノロジー)

■創設:1996年

■ステータス:上場企業(NasdaqNM:VISG)

■所在地:30 Porter Road Littleton, MA 01460

■連絡先:Tel (978)952-2200 Fax (978)952-2225

■URL: www.viisage.com 

■経営陣:Denis K. Berube(会長)、Bernard C. Bailey(社長兼CEO)、Milton A. Alpern(CFO)、Cameron L. Queeno(CMO)、Bob Schmitt(顔認識事業部SVPおよび GM)

■売上実績など:主にシステム導入、カード製造、その他関連サービスより収益が発 生している。2002年10月31日に発表された財務報告によると、2002年第3四半期にお ける収益総額は$811万(2002年9月29日決算)で、前年同期の$612万と比べ約32%の 増加となっており、同社側では2003年後半をめどに収益黒字を計上するよう予測して いる。

■経営体制と今後の動き:2002年3月、世界規模でカジノ産業向けに顔認証ソフトウ エアを供給するBiometrica Systemsを買収した。一方、10月の発表では$2900万〜 $3100万とされた2002年度の収益指標に見合うよう、経費制約と企業の体制改革に向 け人員削減(全体の16%に相当する21名)に踏み切る方針を明らかにした。これによ り、同社では年間でおよそ$210万の経費節約を見込んでいる。

■事業概要: マサチューセッツ州に本拠を置くViisage Technologyでは、生体認証分野を専門にデ ジタルID装置およびソリューションを供給。個々人の利便性と安全性を高め、不正行 為の防止、ID発行に要するコスト削減に重点を置きながら製品展開を行っている。特 に、自社のシステム統合およびソフトウエア設計機能を、特許取得のソフト/ハード ウエア製品と産業標準製品の両方に採りいれ、完全カスタマイズ型のソリューション を構築している。これらターンキー方式によるソリューションでは、画像とデータ キャプチャの統合をはじめ、リレーショナルDBの形成、異なる生体認証の組合わせ、 ユーザが自由に情報の転換・管理を行うための各種機能も実現。アプリケーションと しては運転免許証、選挙投票者の登録、パスポート、犯罪捜査、社会事業、アクセス コントロール、PCネットワークおよびインターネットアクセスにおけるセキュリティ などが主に挙げられる。同社の顧客ベースは、DMV(Department of Motor Vehicles :運転免許試験所)など各種政府機関を中心に幅広く、2002年11月現在、米国内13州 12000拠点を対象に年間2000万通を超えるID書類作成に活用されている。

■保有技術および特長: 同社の顔認識技術は、MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディア研究所にて開発 されたアルゴリズムに基づく。現在は、同社の筆頭株主でもあるLau Technologyとの 協業により、顔認識技術の開発を進めている。同社の企業や組織を対象とした、特許 取得技術の顔認証ソフトウエアには、顔面の特徴を数学的に分析する、あるいは固有 顔によって顔画像を認識(eigenface)する、といった高度なアルゴリズム が用いられている。このeigenfaceは認証(DBを通じて一対多数で検索す る方法)、および照合(保存された特定の顔画像に、一対一の割合で照合させる方 法)用の両システムに利用されるものだ。同社の認証ソフトウエアでは、個人のei genface識別子を即時に算出した後、僅か10秒以内でDBに保存された何百万 件もの記録を検索し、対象に類似した顔画像を抽出できる点が特長とされている。 尚、同社の生体認証事業部が展開する製品群は、以下に挙げる5つの分野に焦点を 絞ったものだ:@FacePass(入退出アクセスコントロール)、AFaceNet(PCネット ワークおよびインターネットアクセスにおけるセキュリティ)、BFaceExplorer(リ アルタイムの大規模なDBアプリケーション)、CFacePIN(金融取引用のATMに代表さ れるPoint of Saleアプリケーション)、DFaceFinder(監視アプリケーション)。

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This Month's Bridge Builder
Featuring the real voice of IT across the Pacific

November, 2002 

日本市場で成功する6つの秘訣

David Flynn氏 NetScreen社VP Marketing
 

Kanabo Consulting社では、クライアントから「米国経済の低迷が続く中、IT企業ではどの程度日本市場へ関心を持っているだろうか」といった質問を度々受ける。その際、特にセキュリティ分野に関連した企業であれば、YESと答えることが多い。外部からは勿論、社内でのネットワークに対する脅威にも関心が高まっており、米国のスタートアップ企業ではファイヤーウォールをはじめVPN、IDS(侵入検出システム)、その他関連製品の開発に余念が無い。中には、米国で収めた業績をそのまま日本でも経験している企業もあり、近い将来、アジアやヨーロッパ地域への事業拡大を念頭に入れた若い企業のお手本的存在になりつつある。それに該当するのが、幅広いセキュリティ機器を製造するNetScreen社(カリフォルニア州サニーベール市)だ。「Locking up Opportunity: Network Security Japan」と題して、JETRO San Francisco開催のイベントにて講演を行った同社VP of Marketing−David Flynn氏の話は「総収益$1億3800万の35%はアジア市場より発生している」という現状からスタートした。NetScreen社の日本市場における成功の鍵−6つの秘訣に重点を置いた同氏の講演は、日米両国の技術に携わる経営管理者を鼓舞激励する内容であった。

秘訣その1−市場機会: Flynn氏ほか複数のプレゼンターも同様に、日本では数年という短期間で広帯域を設置したことは、ネットワーキングの構築に役立つ一方で、セキュリティリスクを蔓延させたと指摘。専用回線に対してコス効果の高いVPNにも関心が寄せられ、管理サービスとしてセキュリティを受容する傾向が強くなってきた。そして、こういった利点が、必要なセキュリティを提供できるネットワーキング機器への高い需要として現れたのである。NetScreen社では、現在の需要ピークに先手を打つ形で日本市場へ参入を果たし、素晴らしい市場機会に恵まれたとしている。

■秘訣その2−適材適所の製品展開:NetScreen社では、需要に見合う製品群の提供に努めている。質、種類共に充実した製品ライン(SOHOから大企業ネットワークに対応可能)を揃え、早い時期からフルサービスの実現をセールスポイントとしてきた。また、日本市場に必要な検査も各製品ラインへ追加する等、同社では現地顧客の求める特定のニーズを満たすことにも注力している。

■秘訣その3−現地の提携先とは効果的な関係構築を:Flynn氏によると、現地では提携先を早期から特定し、密接な関係を形成することが重要だとされている。特に、日本における提携先からの株式投資や事業所の設置によって、強い信頼関係を構築する可能性がある。ただ、ディストリビューションの拡大は、慌てずに慎重を期して行う方が賢明だ。NetScreen社では、1998年に日立との間で関係構築へ乗り出したが、実際に新規ディストリビュータが加わったのは、それから2年後のことだった。時間をかけながら日本市場へ徐々に浸透していく形で、日立との間に提携関係が生まれ、現在ではNetScreen社にとって最大手のディストリビュータとなった。

■秘訣その4−現地における堅固なチームワーク:日本支社には、経験豊かで協力体制の整ったチームが、NetScreen社製品のサポートを手掛けている。当初はカリフォルニア州から運営を行っていたが、間もなく現地におけるチーム編成の必要を実感するようになった。そこで、Netscreen社では、現地にて販売チャンネルおよび顧客関係の管理を徹底できるよう、豊富な経験を持つ人材を探し、チームの強化を目指した。

■秘訣その5−現地での要求には本社が責任を以って対応:NetScreen社では各四半期ごとに、経営幹部者らと日本の主要提携先との間で会議の場を設けている。本社では、日本支社からの要求や声に十分注意を払うよう心がけている。日本においては、顧客の求める要求や条件を追加することで、利用者を説得できるケースも多い。例えば、NetScreen社では、低額でのDSL接続が可能な日本特有の状況を把握し、2本のDSL接続を利用する顧客に対応できるようデバイスに二重のDSLリンクを追加したこともある。

■秘訣その6−計画は実行して初めて意義がある:最後にFlynn氏は、日本市場で成功するには何よりも「熟考した計画の具現化」が大切だと強調した。NetScreen社の日本市場における急速な成長は、日本市場参入を目指した時点から明確な目標を立て、それを実行に移したことに因るところが大きいと振り返った。

日本市場への参入についてより詳しい情報を入手されたい方は、Ms. Miyuki Doiまで電話(415-392-1333内線233)で連絡を。または、JETRO-SFのウエブサイト www.jetro.org/sanfrancisco  を閲覧ください。

前回までのインタビュー

Upcoming Events,

2002 CDMA Americas Congress
2002年12月3日〜5日, San Diego Convention Center カリフォルニア州サンディエゴ

CDMA導入に関するケーススタディ、新技術の採用、3Gサービスおよびアプリケーションの実行、成功に導くマーケティング戦略、次世代デバイスの紹介などを中心に、幅広い分野をカバーしたコンファレンス。

Creating the Real Time Enterprise
2002年12月10日〜12日, Palace Hotel カリフォルニア州サンフランシスコ

顧客関係の管理や生産性の向上、長期に渡る収益性の確保を目指した業務過程を実現する際の戦略にフォーカスしたイベント。

2.5G & 3G Wireless Networks & Services
2002年12月9日〜10日, アリゾナ州フェニックス

2.5Gおよび3Gに関する無線規格、スペクトラム、技術、ネットワーク、サービス、ま た市場機会など総合的な評価をテーマとしている。

Infosecurity Conference and Exhibition
2002年12月10日〜12日, Jacob K. Javits Convention Center ニューヨーク州ニューヨーク

GIGA Information Groupが主催するコンファレンス。業界有識者による講演の他に、最先端技術ソリューションを中心とした出展会場も開設。

 

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