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What's New,July 30, 2002

Market Snapshot - 米国のIT市場をみる
今月のテーマ: 米国のネットワークセキュリティ市場

米国のIT業界における注目市場を月替わりで紹介する「Market Snapshot」では、市場の全体像やトレンドをわかりやすく説明。さらに役立つリンク集を活用すれば、該当市場や新製品に関するより具体的な情報も入手できます。当社では、特定の米国IT市場に関する調査をカスタマイズいたします。お問合わせは info@kanaboconsulting.com までどうぞ。

米国のネットワークセキュリティ市場:

Market Snapshotで採りあげる今月のテーマは、米国のネットワークセキュリティ市 場。昨年9月のテロ事件以来、セキュリティに関する諸対策については、米国内に限 らず世界各地で検討されてきた。事実、IT投資の縮小化が進む中、世界全体のセキュ リティ市場は前年比18%の成長率を伴い、2002年には43億ドルに達する見込みで、政 府をはじめ教育、IT、金融サービス機関ではセキュリティソフトウエアへの支出額が 増加するものと見られている(Gartner Dataquestの予測)。しかし、ネットワーク セキュリティ業界では、その以前から既にウィルスやハッカー等による「攻撃」への 対応策に取り組んでいた。InStat/MDRの近年の調査結果によると、回答した米国企業 の8割が「ネットワークセキュリティに対する考えは、9.11事件の発生以前と同じ」 と述べている。全体的に見た場合、自社のネットワーク保護にはファイヤーウォール 技術を使っているが、大企業ではハードウエアを基盤としたシステムを、一方、小規 模の企業ではソフトウエアベースのファイヤーウォールを通常のPCサーバーへ導入す る傾向がある。また、特に大企業では、遠隔地のオフィスとモバイルワーカー間の接 続を保護するようVPN技術へと移行しつつあるのが実状だ。

Computer Security Institute of San FranciscoがFBIとの連携により、503社の米国 企業を対象に実施した調査では、全体の9割が2001年にセキュリティ攻撃を経験し、 うち8割が攻撃により損失を被ったと報告されている。こういった現状は、侵入検出 システム(以下IDS:Intrusion-Detection System) の売上が2002年の4億8500万ドル から2005年には20億ドルへと急上昇する、といったIDCの予測を裏付ける材料とも言 える。このIDSは、ネットワークの内外を行き来する様々なデータパケットを監視す るもので、一般的に2つのカテゴリーに分類される:ネットワークベースのシステム では、主にDoS攻撃やポートスキャン等から、さらにホストベースのシステムは、シ ステム内の詳細な情報から侵入検出を行う仕組みになっている。

これまで、CiscoやComputer Associatesのファイヤーウォール、Symantecに代表され るウィルス検出システム、EntrustやVeriSignが提供する認証システムなど多種多様 なネットワークセキュリティ技術が次々に登場してきた。だが、セキュリティ技術の 向上に歩調を合わせるかのように、攻撃手口も巧妙さを増している。そこで近年、セ キュリティ技術の土台として、動物の体を守るための免疫システムが注目を浴びてき ている。これはNew Mexico大学(サンタフェ)のStephanie Forrest 博士が中心と なって考案したアプローチで、動物や人体における免疫の役割とコンピュータのセ キュリティとの間に類似点を見出すもの。上述したネットワーク型の侵入探知システ ム や分散型の異質探知アルゴリズム等の免疫システムを 適用したものだ。この画期 的なアプローチを土台としてIDSに取り組む新興企業にはCompany51をはじめOkena、 SilentRunnerなどが挙げられるが、IBMのeLizaプロジェクトも同様の概念に基づいて いる。

こういったベンチャー企業だけではなく、官民一体の動きも展開されている。例え ば、Composable High Assurance Trusted System (通称CHATS)と呼ばれるプロジェ クトでは、DARPA(国防総省国防高等研究事業局)からの助成金を後ろ盾に、Sunや MicrosoftなどネットワークOSの供給に取り組む多数の参加企業が、セキュリティ能 力の向上を目指している。その最終目標は、Unixを基盤とする安全性と信頼性の高い オープンソース・ネットワークOSを構築することにある。しかし、当然、この成果が 現実化されるのは先の話なので、その間各企業は「空港」の様に日夜、さまざまな情 報が交叉するネットワークセキュリティへ投資を行うことになる。企業にとってセ キュリティシステムへの支出は、各方面からの攻撃に備えた保険料にも例えられるか らだ。

次週配信のニュースレターでは、米国のセキュリティ業界における注目のベンチャー 企業をご紹介いたします。

役立つリンク集 :
Network Security Buyer's Guide ネットワークセキュリティ、ユーティリティ、ウィルス保護に関する情報を中心に、 製品のデータベース検索、ベンダーサイトへのリンク、白書のライブラリや報道資料 も掲載されている。。

Information Processing Technology Office CHATS計画の沿革、目的、最新情報までが一覧できる。

Whitehats.com Vセキュリティ業界の専門家によるディスカッションや、ネットワーク侵入検出関連書 類のデータベースを提供。特に、随時更新されているセキュリティ分野のニュースは 便利。

Computer Security Resource Center National Institute of Standards and Technologyが運営するウエブサイトで、セ キュリティ分野に関する幅広い情報が閲覧できる。

Rising Company

今月の注目ベンチャー企業:OKENA社

【OKENA社に関する基本情報】

■創設:1999年

■ステータス:未上場企業

■所在地:71 Second Avenue Waltham, MA 02451

■連絡先:Tel(781) 209-3200/FAX(781) 209-3199

■URL: www.okena.com 

■資金調達など:総額$1670万(2002年9月:第二ラウンドにて$1240万)

■経営陣:Shaun McConnon(CEO)、Alan Kirby(VP of Engineering)、Todd Brennan (創設者)

■フォーカス:政府機関、バンキング、金融サービス市場が中心

【事業概要と保有技術の特徴】アプリケーションおよびホスト・システムにおける操 作上の完全性を追究したソフトウエア製品を開発。特許申請中であるINCORE (Intercept Correlate Rules Engine) アーキテクチュアに基づいた主力製品 「StormWatch」のエージェントはサーバ内に設置され、ファイル、ネットワーク、シ ステム・リソースを保護するもの。特にこのエージェントが、攻撃パターン情報のみ に依存するのではなく、システムコールを傍受しながら、それを既知の適正行動と比 較・合致させる点が他社製品との差別化に繋がっている。また、同製品ではAVおよび IDS製品と異なり、コンテンツのパケット走査を行わないため、性能への影響は5%以 下に留まっている。同製品のエージェントには、ポリシー管理およびルール/イベン ト相関エンジンが含まれ、管理コンソールから規則を更新し、この新しい規則一式を 維持できるよう設計されている。同社の新規性に富んだ高い技術は、業界の内外から 称賛を受けており、今年の「MIT Sloan eBusiness Awards」では、Enabling Business部門の最終候補に挙げられた。また、以前から取り組んでいる大学機関を対 象としたセキュリティソリューションの供給活動も活発に展開しており、同社による 7月29日の公式発表では、ハーバード大学やプリンストン大学など新たに10校がこれ に加わったとされている。

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This Month's Bridge Builder
Featuring the real voice of IT across the Pacific

July, 2002 

結果が日米両国への勝利となるように

Civic Service, Inc.                      Senior Vice President, Dr. Marjory Searing
 

日米間におけるビジネスの本質を考慮する際、両国企業の経営幹部がその「全体像」 を見落としてしまうことがある。ましてや太平洋の向こう岸に難なく辿り着けるよ う、第三者にアドバイスを求めるともなると困難を極める。特に、政治的な関係が介 在している場合は尚更のことだ。そのため、政界で堅固な橋を架ける人物は稀である と同時に、コンサルテーションのリソースとしても貴重である。Dr. Marjory Searing−米国商務省のコマーシャルサービス担当商務次官補兼局長として活躍し、 クリントン政権では数年間に渡り建設、医療、自動車産業での主要な条約を成功させ るよう協議の先導に立った彼女は、正にそのひとりである。Dr. Searingを称える 数々の功績には、Organization of Women in International Trade(国際貿易に関わ る女性の会)が選んだ2000年度「OWIT Woman of the Year」の受賞も挙げられる。今 月のBridge BuilderにはDr. Searingを迎え、日米間におけるビジネス関係の本質に ついて話を伺った。

Q. Dr. Searing、Civic Service以前の経歴について教えていただけますか。

A. Civic Serviceには昨年の2月にSenior Vice Presidentとして参画しました。その 以前までは米商務省ならびに財務省に勤めており、商務省ではクリントン前大統領の 指名と上院からの承認を得てコマーシャルサービス(U.S. Commercial Service)の 商務次官補兼局長に就きました。このU.S. Commercial Serviceでは、米国各地に点 在するオフィスネットワークの他に世界中のビジネスセンターに従事する1700人の職 員を管理しており、我々のミッションは輸出活動の促進、米国内外において国際商取 引を展開する米国企業の支援、新市場の発見、世界規模での販売量および市場占有率 の拡大を目指したものでした。また、アジア太平洋地域および日本に対してはそれぞ れ次官補代理(Deputy Assistant Secretary)として、同地域の諸外国との貿易問題 に関する主要政策のアドバイザを務めました。その以前は建設、自動車製品、医薬品 および医療機器など複数の産業分野において日本との交渉を指揮したり、政策勧告の 開発、中国や日本をはじめとするアジア諸国の経済および政治動向の分析にもあたっ ておりました。さらに遡って、連邦政府では当初、財務省にて東西経済政策室 (Office of East-West Economic Policy)ならびに多国間渉外室(Office of Multilateral Affairs)の室長をはじめ国際分野での様々な役職に就き、現在の世界 貿易機構(WTO:World Trade Organization)を導いたGATTウルグアイラウンド交渉 に対する商務省の参加を管理しておりました。

Q. 官民それぞれの分野で非常に広くご活躍されていますね。日本では政府関係者が このように民間の領域にも関っていくのが一般的ですが、Dr. Searingの経験上、ア メリカでも同じ様な傾向があると思われますか? また、仕事のやり方について行政 と民間をどのように比較されますか?

A. 日本の政府機関で働く多くの公務員と同じ様に、昨年の定年を迎えるまでは、 キャリア公務員として長年に渡り連邦政府にて務めました。同世代で私と似たような 経歴を持つ同僚も、その多くが政府機関での職務を離れた後、民間事業へ移行してい ますしね。 最近では、連邦政府において終身勤務を果たす公務員の数が徐々に減少してい ます。連邦政府で培った貴重な経験を糧に、民間で新たなキャリアスタートを切ろう というのが目的だと思います。こういった傾向については、(就労者の)頻繁な転職 が一般化した米国の雇用情勢全体での本質的な変化を反映したものだと思います。ま た、行政と民間との間の少なからぬ給与格差もこの動きに影響していると言えます ね。 勿論、政治的公務員は職務を任命した大統領の任期が、連邦政府での最長勤務 期間となるわけです。

現在は小規模のコンサルティング会社に勤めていますが、ここには政治の世界 で得た経験とはかなり異なる部分もあれば、重要な類似事項もあります。先ほど小規 模と言いましたが、これは大きな利点と言えます。以前は大規模な官僚体制を舞台 に、様々な概念や計画を推し進める上での難しさや障害に直面していました。およそ 2000人の雇用者と2億ドルにものぼる予算を監督しつつ、外国政府との交渉を成功に 終わらせなければならない、といったストレスもありました。でも、今ではそのどれ をも感じていません。ただ、これまでの経験を活かし、商務省時代からやり取りの あった企業とは引き続き仕事をしていますし、それが企業の発展に貢献しているもの と信じております。

その一方で、連邦政府での職務を通じて実に素晴らしい経験ができたと思って います。それは、政府内外で活躍している意欲旺盛で非常に優秀な方々と共に、最高 の仕事をやり遂げたという実感なんですね。また、アメリカ合衆国の経済発展を目指 した職務から得た充足感は、他には例えようのない貴重なものです。連邦政府で培っ たキャリアは名誉であり、そして特権であることは自分自身の中でこの先も変わらず 感じていくことでしょうね。

Q. Dr. Searingの経歴上、日本との関りはあると思いますが、現在Civic Serviceで はどのような役割を果たされていますか?

A. Civic Serviceは外交関係や経営管理に関するコンサルティング会社で、アドバイ スや情報の他にワシントンおよび日本で活躍する主要な意思決定者へのアクセスを提 供しています。ワシントンD.C.のオフィスではSenior Vice Presidentとして日常業 務を遂行しながら、若手スタッフの監督および指導を行っていますが、やはり電気通 信、医薬、金融サービス、医療といった産業分野に介在する日米両国の巨大企業をは じめとするクライアントと過ごす時間が業務の大半を占めますね。

Q. 日米間における経済関係の両面に立ったビジネスは、Bridge Builderの読者に とって関心の高いトピックですが、官民両方の観点に立って、日本人と職務を遂行す る上での難しさや課題についてはどのように見ていらっしゃいますか。

A. 政府での私の責務は、日米両国間の関係において当時困難とされていた幾つもの 貿易問題を管理していくことでした。私にとって最大の課題は、我々のクライアント である米国企業にとって役に立つような策を施したり、必要とされる改善を行いたい 場合に、取引の相手先である日本人からどんな方法で賛同を得るかに試行錯誤したこ とですね。自身の経験から申し上げると、日米間のビジネスを成功させるには実に多 くの事柄が要求されるわけです。例えば:

- 日米両国の関心事において解決策を見出すこと、

- 取引を行う日本人との間に信頼関係を築くこと、

- 取引先の立場や姿勢を方向付ける日本での制約や様々な要因を理解すること、

- 何が米国の民間企業を満足させるのかを把握しておくこと、

- 結果が日米両国側の「勝利」となることが絶対条件だと常に念頭に置いておくこと 等がそれに当ります。これまでの経験と構築してきた様々な関係から得た多くの事 が、今日の仕事、つまり日米両国が抱える諸問題の解決策を見出す際に、クライアン トへの支援や助言を行う上で役立っています。一方で、近年における日米間の通商関 係は、90年代の初頭から中盤にかけてメディアの見出しを賑わせた摩擦問題とは大き く異なり、より成熟したものになっています。 日米両国の民間企業は、(両国の)政府間のやり取りよりも、むしろ自社が直面して いる規制環境やその変化の仕方、有益な戦略提携先の開拓、さらには行政のありかた を理解しながら、利益向上に繋がる方法でコミュニケーションを図る、といった事に より高い関心を示してるんですね。

Q. 当社のニュースレターは、日米間でビジネスを展開する経営者の方々にも読んで 頂いてます。読者に対して、両国側の管理やグローバルビジネスの在り方についてア ドバイス等があれば教えてください。

A. やはり焦らずに、(自社が)介在している市場を熟知する上で必要な投資を行う ことです。この「投資」とは製品ラインに関する市場調査に留まらず、規制やビジネ ス自体に関する幅広い知識と理解を得ることも意味します。とりわけ高く統制された 産業や政治環境についての調査は必要になります。 インタビューにお応え頂き有難うございました。

今回のBridge Builderでご紹介した Dr. Searing (Civic Services,Inc.)のメールアドレス: Marjory_Searing@csidc.com

前回までのインタビュー

Upcoming Events,

Search Engine Strategies 2002
2002年8月12日〜14日, DoubleTree Hotel San Jose カリフォルニア州サンノゼ

サーチエンジン関連のプロモーションにおける幅広い側面をカバーしたパネルディス カッションと発表が中心となる。

2002 Network Security Conference
2002年8月12日〜14日, Caesars Palace ネバダ州ラスベガス

情報セキュリティに関連したトピックに重点を置いたイベントで、毎年世界各地から 集まったプレゼンターに関心が寄せられている。各セッションは半日のワークショッ プから成り、議題ごとに掘り下げた知識が得られる。

Opticon 2002
2002年8月19日〜22日, San Jose Convention Center カリフォルニア州サンノゼ

インテリジェント光ネットワーキングの分野では代表的なイベント。今年のコンファ レンスは、業界アナリストによる見識の他、サービスプロバイダのケーススタディを 通じて成功する光ネットワーキング・システムの導入方法に重点を置く。

Comdex 2002 Atlanta
2002年9月9日〜13日, Georgia World Congress Center ジョージア州アトランタ

ワイアレス、セキュリティ、ストレージ、VoIP、サービスプロバイダ・ソリューショ ン、ウエブサービスを中心に注目技術の最新情報を入手できる。

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