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What's NewAJune, 2006

Market Snapshot - 米国のIT市場をみる
今月のテーマ:電力線ブロードバンド技術 市場確立の本格始動【後編】

国のIT業界における注目市場を月替わりで紹介する「Market Snapshot」では、市場の全体像やトレンドをわかりやすく説明。さらに役立つリンク集を活用すれば、該当市場や新製品に関するより具体的な情報も入手できます。当社では、特定の米国IT市場に関する調査をカスタマイズいたします。お問合わせは info@kanaboconsulting.com までどうぞ。

電力線ブロードバンド技術 市場確立の本格始動【後編】 

*本記事の【前編】

BPL市場が確立され、収益事業として成立させていく上で、先ず技術面での課題解決は必須である。特に、無線電波との干渉問題(航空・船舶通信への影響等)への懸念は強い。連邦政府では、こうした技術面でのハードルを認識すると同時に、BPL技術の商用化・普及に前向きな姿勢を示している。その一環として昨年、FCCでは、特定の周波数におけるBPLシステムの運用を制限し、アマチュア無線通信者から干渉の報告を受けた場合は、BPL事業者側で伝送信号を調整するよう新しい技術規準を設けた。この他、非営利団体によるBPL技術の擁護活動も活発で、Home Plug Powerline Alliance(www.homeplug.org :電力線対応のネットワーキング製品およびサービスに対する共通仕様の確立が目的。参加企業は約50社)をはじめUnited Power Line Council(http://www.uplc.utc.org/ :BPLサービスの開拓に向けた電力会社と技術系企業の提携活動を支援)、Power Line Communications Association(http://www.plca.net/ :電力会社を主体に構成される電力線通信の普及団体)等が設立されている。

BPL技術に関する規制や標準化が進められる中、メーカをはじめサービス提供業者、電力会社の間で様々な提携関係が誕生してきている:

−American Electric Power社とCisco Systems社の合弁企業Amperion社では、中圧電力線に対応した通信機器を提供。

−Ambient社、Consolidated Edison社、Earthlink社では、ニューヨーク市に新築された高級マンション兼商用ビルTrump Placeの213世帯を対象にBPLサービスを提供していく。

−Amperion社、Internet America社、HILCO Electric社の共同事業では、テキサス州中北部を対象にWi-Fiおよび電力線によるインターネット接続サービスを展開する。

−Cynergy社、Current Communications Group社間での合弁事業では、シンシナティ市全域と北部ケンタッキー州/インディアナ州の一部地域を対象とした、広範囲なBPLサービス提供に取り組んでいる。

BPL技術の主な特長は、対称型通信(送受信の回線速度が同等)、ケーブルやDSLサービスの非提供地域でも利用できる点にある。現時点では、これら既存技術に対する「第3の選択肢」との見方が主流だが、今後、干渉問題など技術面での課題を解決し、最大速度100Mbpsを実現できれば、敷設作業の簡易さも手伝い、費用の観点からも他のブロードバンド技術を凌ぐ可能性はある。本来、BPL技術は、郊外や地方など地理的条件からブロードバンドサービスの提供が困難な住宅での適用を目標としたが、採算性が合わない事や通信技術を専門としない電力会社側が、干渉問題やセキュリティリスクに慎重な姿勢を保った事などで足踏み状態にあった。従って、確実に収益を生み出すには、サービスの対象地域を再検討する必要がある。「DSLやケーブルの届かない場所=住宅が拡散し、事業活動が不活発な遠隔地」ではなく、DSLとケーブルの提供地域に焦点を当て、直接的な競争に出る戦略である。スタートからマンハッタンのアッパー・ウエストサイド地区で展開したAmbient社、Consolidated Edison社、Earthlink社の提携事業は、正にその一例である。この他、先に述べたCinergy社、Current Communications Group社間の事業も、広範囲で展開される点に重要な意味がある。この事業でBPL技術が住宅および法人向けに広域導入され、実際の収益を出す事ができれば、もっと多くの企業や大小の電力会社、投資家らが介在する市場が確立するであろう。

本文は月刊『インターネットマガジン』誌(株式会社インプレス発行:2005年10月号)で掲載した記事をご紹介したものです。『インターネットマガジン』誌に関する詳細情報はhttp://internet.impress.co.jp/rim/ をご覧ください 。

Rising Company - Mu Security

Mu Security(ムー・セキュリティ)

■設立年:2005年3月

■ステータス:未公開企業

■所在地:1153 Bordeaux Drive, Suite 102 Sunnyvale, CA 94089

■連絡先:Tel:866-276-4640/Fax:408-329-6317(海外からのFaxは408-329-6330)

■URL: www.musecurity.com 

■社員数:20名(2006年1月現在)

■主な経営陣: Ajit Sancheti(共同設立者およびCEO)、Kowsik Guruswamy(共同設立者およびCTO)、Joe Furgerson(VP of Strategy)、Kishore Seshadri(VP of Product Management)。共同設立者の両名は、過去に侵入検知および防御技術を専門とするOneSecure社も共同で起ち上げ、成功に導くなどセキュリティ業界に精通した人物である。このOneSecure社では、総額9,200万ドルのベンチャー投資を確保し、2002年にNetScreen社へ売却。その後、Juniper Networksがこれを買収した。社名のMuは、プロトコルにおける変異(Mutation)の分析方法に由来する。

■最近の資金調達状況: 2006年1月、Accel PartnersおよびBenchmark CapitalよりシリーズAにて400万ドルを調達。このベンチャー投資を契機に、Accel PartnersのPeter Wagner、Ping Liの両氏、Benchmark CapitalからはAlex Balkanski氏が取締役会に在籍することになった。この他、David Flynn氏(NetScreen Technologies Inc.の前VP of Marketing)、共同設立者のSancheti氏、CTOを務めるGuruswamy氏も参加している。

■事業概要および製品の特長: IPベースの製品、アプリケーションにおける脆弱性を検知し、製品の開発段階でそれらを排除する技術を開発。相互接続された複雑なプロトコルの変異段階において、先天的な攻撃パターンを模倣する独自のProtocol Spideringエンジンは、ハッカーのように機能しながら、約600万もの攻撃パターンで脆弱性を発見する。このProtocol Spideringエンジンを基盤とする「Mu-4000 Security Analyzer」は、開発環境においてネットワーク機器に関する未知の脆弱性を検知、監視、報告するセキュリティアナライザーである。同製品では、既知の脆弱性ではなく、プロトコルにおける潜在的かつ未知の脆弱性を主な検査対象とする点で差別化を図っている。このため、ベンダでは自社製品の製造過程における品質検証(セキュリティ面での欠陥検出)、導入先の企業ユーザにおいては、技術問題の特定手段、SIer各社でもネットワーク機器の選択を目的としたセキュリティテストとして利用が可能。

■販売価格: 「Mu-4000 Security Analyzer」:2005年の第4四半期に一部のユーザ向けに販売開始した後、2006年4月より最低価格3万5,000ドルで市場出荷。価格は、選択するプロトコルの数に応じて異なる。

■業界での評判など:

−2006年6月:東京で開催のInteropにて、同社製品は「Best of Show」の最終製品にノミネートされた。

−2006年4月:Network World誌より「注目のベンチャー企業10社」に挙げられた。

 

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This Month's Bridge Builder
Featuring the real voice of IT across the Pacific

June, 2006 

統計数値に裏付けられた日本経済の着実な再燃

在米日本大使館財務公使                   中尾武彦氏  

『米エリアIT通信』がスタートした2002年以来、日本経済の回復を示唆する経済学者の見解を多数、記事に採り上げさせて頂いた。今回のBridge Builderでは、先般、スタンフォード大学Asia/Pacific Research Centerで開催された講演会(『The U.S. and Japan:Partners or Competitors in Building a Strong East Asian Economic Environment?』:経団連USA、在米日本大使館、日本国総領事館の協賛によりJapan Societyが主催)にて、ワシントンD.C.の在米日本大使館で財務公使を務める中尾武彦氏のパネルディスカッションから、貴重なデータに基づく日本経済の確実な回復への見解をご紹介する。中尾氏は、このテーマについて、アジア諸国との経済統合と関連づけながらプレゼンテーションを披露してくれた:

中尾氏の強調する日本経済の復興は、非常に説得力のある統計数値に基づく見解である。同氏によると、日本の2003年におけるGDPは1.8%、2004年では2.3%、更に2005年に関しては2.7%とその成長率が増加傾向にある。また、一般的にバブル経済がうみだしたと言われる不良債権は、2002年の8%強に対し、2006年3月には1.8%へと減少している。同氏はさらに日本企業を対象としたアンケート調査の結果から、組織において「余剰」として問題視されてきた3要素(生産能力、労働力、債務)が、いずれも減退傾向にある点を指摘。また、東証株価指数(1999年以来、1,500を初めて越えた)の回復と安定感を取り戻しつつある地価についても、経済復興を示唆する要因として言及していた。

日本経済の回復に対する中尾氏の見解には、様々な理由がある。中でも、小泉首相が奨める構造改革は、大きな役割を担ってきた。同首相は、90年代全般を通じた経済復興への様々な取り組みを土台に、特定の産業に対する規制解除、法的枠組みの強化、労働市場のリフォームにも着手。そして、こうした取り組みが積み重なる形で、日本経済が新たな息吹を取り戻してきたと述べる。また、民間セクターに関しても、組織の再編成を通じた債務の減少も経済回復に大きく貢献する結果となった。

こうした経済復興への動きを説明する一方で、同氏は、日本を変革して行くにはまだまだ様々な課題が残っているとも述べていた。2005年においてはGDPの割合が世界最高の6.1%に達したにも関らず、大幅な年間負債を抱えているというのが現状である。現在、国債総額がGDPの160%に相当するという事実に対し、中尾氏は財政面での安定感を取り戻すことが、先決であると主張する。つまり、構造改革計画を継続する一方で、日本そのものも少子化や高齢化といった社会的変化に適応していく必要もあるが、中尾氏は、全般的に日本経済の回復に前向きな意見を持っており、日本も少しずつ変化しつつあると述べている。例えば、日本の人口一人当りにおけるエネルギー消費量は、世界中でも最低レベルに類別される。これは僅かに一例ではあるが、日本、延いては日本人が限られた資源や制約に対し、柔軟に対応する能力を備えているという事実を示唆するものである。

Japan Societyに関する詳細情報は www.usajapan.org  をご参照下さい。また、スタンフォード大学のAsia/Pacific Research Centerにおける活動や詳しい情報はhttp://aparc.stanford.edu/ をご覧下さい 。 

前回までのインタビュー

Upcoming Events,

 

Sarbanes Oxley Symposium
2006年8月17日〜18日, Crowne Plaza Chicago O'Hare イリノイ州シカゴ市  

The Eighth Annual CIO Symposium
2006年8月20日〜22日, Hotel del Coronado カリフォルニア州コロナド市  

Financial Services Technology Summit
2006年9月12日-14日,Sanctuary Resort, Kiawah Island サウスカロライナ州カイワーアイランド The Hilton, Financial District カリフォルニア州サンフランシスコ市 

Network Security Conference
2006年9月18日〜20日, Caesars Palace Hotel and Resort ネバダ州ラスベガス市  

 

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