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What's NewAApril-May, 2004

Market Snapshot - 米国のIT市場をみる
今月のテーマ: 人気の高まるオンライン・メディアサービス 

国のIT業界における注目市場を月替わりで紹介する「Market Snapshot」では、市場の全体像やトレンドをわかりやすく説明。さらに役立つリンク集を活用すれば、該当市場や新製品に関するより具体的な情報も入手できます。当社では、特定の米国IT市場に関する調査をカスタマイズいたします。お問合わせは info@kanaboconsulting.com までどうぞ。

人気の高まるオンライン・メディアサービス

今月のMarket Snapshotでは、オンラインDVDレンタルサービス市場における主要プレイヤーの動きを追ってみる。概してDVDレンタルと言うと、店内を歩き回って借りたいものを探す、店の会員カードとDVDを持って列に並ぶ、ストックの多い新作でも週末の貸出しは困難なケースがある、キズや汚れなど何らかの障害で鑑賞できない、返却日を逃したため延滞料を徴収され結局2本分の貸出料に近い金額を支払う等、誰でもこの内のどれかを一度は経験、実感するだろう。国内最大手のレンタルショップBlockbusterによると、2002年における映画レンタル料は総額$80億で、オンラインレンタルは$2000万弱とされるが、実際、これには消費者が負担する年間$12億の延滞料も含まれている。

全世帯の40%強が最低一台のDVDプレイヤー(ちなみにVCRの浸透率は92%)を所有する米国では、こうした利用者側のフラストレーションを払拭するDVDのオンライン・レンタルサービスが急速に人気を集めている。その代名詞とも言えるNetflix(本社:カリフォルニア州Los Gatos)は、1998年のサービス開始以来、主に利用者の口コミで150万人の有料会員を獲得し(2004年3月現在)、オンラインを使ったDVDレンタルサービスを行っている。仕組みを簡単に説明すると、会員登録をwww.net-flix.comのサイトで済ませ、様々なジャンルに及ぶ15,000作品の中から借りたいビデオを選択すれば、自宅の郵便受けに無料配達される。一度に最高3作の貸出しが可能で、観終わった作品は同封の返却用先付封筒に入れ、ポストに投函する。返却する毎に、原則として事前にオンラインで希望リストに登録しておいた次の作品が届くため、延滞料は課金されず、月額$19.95で無制限に貸出しできる。米国のレンタルショップにおける貸出し料(税金抜きで1本当り平均$4)をNetflixの月額に換算すると、月当り約5本のレンタル料に相当する。実際、Netflix会員の貸出し本数は月平均で5本〜6本とされているが、店舗でのレンタルに要する時間(貸出し、店内での待ち時間、返却)、ガソリン代、延滞の可能性、DVDの障害等を総合的に考慮すれば、オンラインサービスの利点は際立ってくる。

このNetflixは次々と崩壊していった「ユニークな」ドットコム企業の中でも生き残り、今なお成長を続けている会社である。同社の発表によると、2004年第一四半期における売上は$19億3000万と前年同期比で84%の増加を見せており、2009年までには米国内全世帯の5%が有料会員になるものと予想されている。また、2005年をめどにカナダおよび英国でのサービス展開を進めている。

当然のことながら、同社のこうした好業績は同市場に新たな参入者を迎える結果となった。年間売上$2440億を誇る米最大手のディスカウントストアWal-Martでも2003年6月からNetflixと近似したビジネスモデルでサービスを開始。Wal-Martが抱える作品数は13,000作とNetflixより少ないが、貸出し本数に応じて料金体制が異なる点(2本:$15.54、3本$18.76、4本:$21.94)と若干割安な点で差別化を図っている。また、顧客ベースについても、利用者間の評判で自然に拡大していったNetflixとは反対に、Wal-Martでは自社サイトを利用して膨大な数の顧客へ積極的な宣伝活動を展開している。こうしたビジネスモデルとその成功劇は、老舗レンタルショップのBlockbusterですら納得するものであった。Blockbusterでもこの動きに乗じるよう、2002年に小規模ながらもNetflixの競合であったFilm Caddyを買収し、現在、全米8500件の店舗をPRに利用しながら、インターネットによるメールオーダーでDVDのレンタルサービスを開始した。

オンラインでのレンタルサービスが成長の一路を辿る事実は、米国におけるブロードバンド技術の進展と一般利用者への普及を反映したものであり、同時に、ユーザのオンラインサービス利用に対する馴れ親しみも窺える。恐らく、主力プレイヤーNetflixへの次なる脅威は、ビデオ・オン・デマンドサービスであろうが、家庭におけるDVD機器の浸透率が、現在のVCRのそれと肩を並べるまでは、右肩上がりの成長は充分期待できるだろう。

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This Month's Bridge Builder
Featuring the real voice of IT across the Pacific

April-May, 2004 

アメリカ人として日本で起業を果たしたパイオニア

鹿児島大学Kyocera Venture Business Program

客員講師 Jay Smith氏

煩雑な手続に始まり厳しい資金調達活動、複雑なサプライチェーン、起業家という新 しい概念に対する周囲の理解度などを考慮すると、起業家が日本のビジネス界で成功 を遂げるのは難しい部分もあるだろう。新たな起業家を受け入れるオープンな環境が 整っていなければ、彼らの持ち味である創造性や斬新さはなかなか発揮されにくい。 ましてや日本で起業を試みる外国人にはもっと複雑と思われるプロセスだが、Jay Smith氏はこうした様々な困難をバネにして起業を果たした数少ない外国人に数えら れる。先般、同氏はスタンフォード大学主催のThe Asia-Pacific Student Entrepreneurship Society(ASES)で日米間における起業家精神をテーマに講演を行 い、彼自身の経験を振返りながら、将来、日本で起業活動を目指す人々への助言、秘 訣等を語った。今月のBridge Builderでは、同氏の講演から整理した要点をお伝えし ていきたい。

1989年、Harvard Business School での研究の一環として、Smith氏が初めて訪れた 当時の日本は「ビジネスのメッカ」であり、世界が羨望の的とする経済大国の地位を 誇っていた。同氏はこれに非常に感銘を受け、先ずはBooz Allenのスピンオフ企業で コンサルタントの仕事に就いた。そこで担当する案件のひとつに、ロシア市場でカッ プヌードルのカタログ販売を展開するプロジェクトがあった。同氏はこの案件を通 じ、日本のカップ麺メーカーでこうした斬新なアイデアへ意欲を見せる人材に出会 い、非常に深い印象を受けた。日本の保守的な企業で働く若き中間管理職の中にも、 新しい考えに耳を傾け、そこに将来性を見出す「ガキ大将=起業家精神を持つ人材」 が存在することを目の当たりにしたからである。

コンサルタントとしての経験を経て、Smith氏は、ワインから美術品、ソフトウエア の輸出入を取扱う会社(IAC)を日本で設立。後に同社のフォーカスはITサービスへ と移行し、インターネット技術の普及をきっかけに無料E-メールを含むBBSサービス の展開に乗り出した。このIACは、インターネットに関する現地のリソース(イン ターネットサービスの申込み、広告掲載、ダイアルアップ接続サービス等)として、 特に日本に在る外資系企業や外国人コミュニティの間で評判を上げていった。同時 に、外資系のヘッジファンドより調達した資金($400万)をウエブサイトの制作から インターネット接続サービス、インターネット利用に関する研修サービス、オンライ ンコンテンツの作成に至るまで多方面での事業拡張に運用。さらに成長を遂げ、1996 年〜1997年の間、東京ジャーナル誌の買収・経営に着手し、60名の社員を抱える年間 売上高$数百万の企業へと発展していったが、次第に現地ISPSの波に押され、1998 年、売却することになる。しかし、現在も利用されているJmail(無料E-メールサー ビス: www.jmail.co.jp )は、その成功の足跡を残すものである。

外国人による日本での事業展開に関してSmith氏は、1990年代中盤の官僚社会では、 インターネット技術や起業家の苦境が単純に理解されていなかったと実感している。 当時、正式な会社設立には$10万の資本金を証明することが条件とされていたため、 抹消会社を買取った後、企業名を変更する等の手続に奔走した。また、インターネッ トアドレスの取得手続を管理するJPNIC(Japan Network Information Center)の規 定(一社につきドメインはひとつ)に従い、IACのドメインにjapan.co.jpを申請し た。これに対しJPNICは「ビジターで混雑しそうなドメイン名を何故わざわざ選ぶの か」との疑問を抱いた。このことは、当時、まだ人々にとってドメイン名の意義です ら不明瞭な状況だったことを明らかに示している(結局、IACはこのドメイン名を取 得)。

一方で同氏は、日本で起業を目指す外国人には困難なことばかりでなく、有利な点も あると指摘。彼自身、会社設立当時は24歳と若かったが、日本の上級レベルの管理者 らと容易に会議の場を持つことができた。米国であればなかなかそうはいかないとこ ろだが、それは外国人ビジネスパーソンを歓迎し、その立場を尊重する風潮が日本社 会にあるためというのが同氏の見解である。

Stanford ASESに関する詳細情報は http://ases.stanford.edu/ を参照ください。Jay Smith氏のメールアドレス: jay@bizsmith.com   

前回までのインタビュー

Upcoming Events,

DCI's Business Process Management Conference
2004年6月15日〜17日, Boston Marriott Long Wharf Hotel マサチューセッツ州ボストン

BrainStorm's Business Process Management Conference Series
2004年6月22日〜23日, Hyatt Regency San Francisco Airport 2004 カリフォルニア州サンフランシスコ

Supercomm2004
2004年6月20日〜24日,McCORMICK PLACE イリノイ州シカゴ

RFID, Tracking, And Barcoding In Healthcare
2004年6月28日〜29日, Hyatt Regency McCormick Place イリノイ州シカゴ

Government Symposium on Information Sharing and Homeland Security
2004年6月28日〜30日, Royal Pacific Resort フロリダ州オーランド

Java One Conference
2004年6月28日〜7月1日, Moscone Center カリフォルニア州サンフランシスコ

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