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米エリア IT通信
シリコンバレーを中心とした「ベイエリア」のテクノロジー事情や、米国内の注目IT市場を月替りで検証。それぞれのIT市場で活躍する企業(公開または非公開)も併せて紹介。また、テクノロジー業界のエグゼクティブや企業へのインタビューを通じて、日米間の最新ビジネス状況も把握できます。短時間で米国の最新IT事情を読みたい方には、週刊ニュースレター「米エリアIT通信」の購読をお薦めします。購読は無料です。
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This
Month's Bridge Builder
Featuring
the real voice of IT across the Pacific
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April, 2003
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日本における企業編成−日米両国のモデル比較
Ronald Dore教授
ロンドン大学経済パフォーマンス研究センター 上級研究員
前回のコラムでは、シリコンバレーでの実践例を参考に、日本経済の再編成を目指すアプローチについて解説した。こうした政策を実行する際の重要な検討事項は、企業の組織化であり、さらに突き詰めるとその管理体制にある。別の言い方をすれば、黒字化と並行して他の主要目標も達成させるには、企業をどのような方法で編成・管理していくかがポイントとなる。今年4月、スタンフォード大学Asia
Pacific Research Centerでは「The Battle for the Japanese Corporate
Soul」と題し、ロンドン大学経済パフォーマンス研究センター(London School of Economics and
Political Science)上級研究員のRonald Dore教授による講演会が開催された。その中で同氏が述べた企業の編成・管理方法に対する見方は、米国型編成方法の踏襲のみに終始するものではない。
同氏の日本経済に関する専門知識と、社会および経済動向の相互作用を裏付ける近著『Stock Market Capitalism:
Welfare Capitalism: Japan and Germany vs. the
Anglo-Saxons』では、日米両国におけるモデルの違いに焦点を当てながら、新たな知識を創造するための企業編成の方法や戦略を取上げている。今月のBridge
Builderでは、日本企業の編成と管理体制の開発方針に対するDore氏の見解を紹介していく。
Dore氏の講演は、第二次世界大戦後における日本企業の発展経緯を米国のそれと比較することで始まった。60年代、日本における近代化の促進に対し多くのアメリカ人は懐疑的であったが(これは後に、エドウィン・ライシャワー氏に対する攻撃をもたらした)、これと打って変わって80年代は、日本企業の最良例を称賛するアメリカ人で賑わった。それに続くバブル時代、米国企業の経営者らの間では、日本企業が世界で成功する秘訣が注目の的となり、米国内のビジネススクールでも日本企業の経営手法に関する授業が重要視されるようになった。しかし、90年代のバブル崩壊は日本経済の低迷とデフレをもたらし、複数の大手金融機関に決定的な打撃を与えた。その間、技術セクターを中心とした米国経済の回復は、前述した80年代の現象を日米間で反転させることとなった。つまり、今度は日本企業に、身近なライバルである米国から成功の秘訣を習得する番が回ってきたのである。特に日本企業は、シリコンバレーの特徴である「活力」と「透明性」に高い関心を抱いた、とDore教授は述べている。技術革新においてはシリコンバレーのモデルを応用したり、取引の内容および管理体制を明確にすることで投資家の意欲を高揚させる方法に注目が寄せられた。確かに90年代は米国が生み出した高度技術への称賛で幕を閉じたが、その後のドットコムブームは多額の負債と共に姿を消し、EnronやWorldcomなど巨大企業の崩壊で新世紀を迎えることとなった。
今日の日本株式会社には、企業統治に向けた世界標準型の米国モデルと、自国の文化を尊重した日本独自のモデルのいずれかを選択する必要がある。その際、日本は社会として、順風満帆な経済に求められる基本的な文化的要素を備えているかを見極めることが大切である。Dore教授はこれらの要素を:生産主義(会計士以上にエンジニアを評価すること)、公益事業(公共サービスを自給自足と同等に重視すること)、平等(所得、権力のいずれにおいても極端な格差がないこと)、相互信頼(ビジネスはいずれにおいても公平を前提とするといった理解)
として特徴付けている。
Dore教授は、日本人が画一的な米国モデルを拒む理由として、次の2点を挙げている。先ず、単に米国モデルの根底を成す価値が、日本で求められるそれと異なる可能性がある。例えば、米国のモデルでは株主への利益を重視するのに対し、日本のモデルでは社員の保護を最優先事項とするケースも多い。また、米国モデルにおける人的資源の文化的違いも、日本では現実性がないのかもしれない。米国では自社の最高幹部を社外から登用する企業が目に付くが、日本にはこうした風潮は無く、管理職に就く人材は社内から選抜する形が一般的である。日本企業のCEOは、自身を「生活共同体を統轄する村の長老」と位置付けている。コミュニティに対する責任感を持っているため、社外とのやりとりを公平かつ誠実に実行する傾向にある。
講演の締めくくりとしてDore教授は、日本企業が尊重する価値は、米国のみならず他のアジア諸国のそれと根本的に異なる点を指摘した。『Wall
Street
Journal』誌が、中国の大手公共企業からの買収を目前に控えた某日本企業の重役にインタビューを行った。その中でこの重役は、将来の売却先である中国企業とのやりとりを通じ、「株主らへの利益還元」に固執する中国企業の姿勢を不思議だと感じ取っている。この話は、同氏が指摘した国ごとで価値観が異なる事実を示唆するものであった。
ロンドン大学経済パフォーマンス研究センター (The London School of Economics Centre for
Economic Performance)に関する詳細情報は同所の公式サイトにて閲覧できます:
http://cep.lse.ac.uk 。また、スタンフォード大学Asia/Pacific Research
Centerについては
http://aparc.stanford.edu を参照ください。
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eLearning Summit
2003年5月4日〜5月6日, Ritz-Carlton Huntington Hotel & Spa
カリフォルニア州パサディナ
Eラーニング業界においては大型のコンファレンス。各種セッションでは、業界から の有識者による講演、研修のほか実際の導入事例も紹介していく。
Mobile & Wireless World
2003
2003年5月6日〜5月9日, JW Marriott Desert Springs Resort
カリフォルニア州パームデザート
携帯および無線技術の利用による企業の収益性向上に焦点を当てたイベント。今年の 基調講演にはNancy
Victory氏(米商務省情報通信局補佐官)を迎える予定。
CACS 2003
2003年5月18日〜5月22日, Adam's Mark Hotel テキサス州ヒューストン
コンピュータ監査、制御、セキュリティがテーマ。今年で33回目を迎える同イベント では、United Space AllianceのRussell
D. Turner(社長兼CEO)による講演会も予 定されている。
DallasCon Wireless
Security Conference
2003年5月22日〜5月25日, The Plano Centre テキサス州プラノ
無線セキュリティをテーマとした会議で、専門家らを講師に迎えた研修セッション(boot camp)の他、Wireless Security
Expert Certification(WSEC)の試験も実施される。
DallasCon Wireless
Security Conference
2003年6月1日〜6月5日, The Georgia World Congress Center
ジョージア州アトランタ
通信業界の代表的な国際的コンファレンス。16回目の今年は、500社余りの企業が出展を予定(展示会は3日〜5日に開催)。オープニングの基調講演にAT&T会長兼CEOのDavid
W. Dorman氏を迎えている。
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