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What's NewAMarch, 2005

Market Snapshot - 米国のIT市場をみる
今月のテーマ:視聴者の立場を最優先拡大するPodcastingの波

国のIT業界における注目市場を月替わりで紹介する「Market Snapshot」では、市場の全体像やトレンドをわかりやすく説明。さらに役立つリンク集を活用すれば、該当市場や新製品に関するより具体的な情報も入手できます。当社では、特定の米国IT市場に関する調査をカスタマイズいたします。お問合わせは info@kanaboconsulting.com までどうぞ。

視聴者の立場を最優先拡大するPodcastingの波 

今回のMarket Snapshotでは、ここ半年ほど前から頻繁に耳にするようになったPodcasting(ポットキャスティング)についてご紹介したい。依然として売上好調なApple社のiPodは、音楽ファンの必需品とされてきたが、近年では、これにラジオ等の音声コンテンツをダウンロードする動きが盛んになっている。勿論、インターネットを利用したラジオやオーディオプログラムは目新しいものではないが、ネットラジオの音声を自動収集するPodcastingでは、専用のソフトウエアにネットラジオ局を選択しておけば、各サイトに更新された最新の放送コンテンツが自動的にダウンロードされる。これらのコンテンツはiPodをはじめ他のMP3プレイヤーに直接、自動転送され、いつでも視聴することができる。その手順は非常に簡単で、MP3プレイヤーをコンピュータに接続し、ネットを介してPotcastingサービスに好きなフィードをリクエストする。実際の音声コンテンツは、配信元からアグリゲータ経由でユーザに伝送される仕組みだ(RSS:Really Simple Syndicationを利用し、XML形式でコンテンツの概要を説明)。

米国では現在、DVR(デジタルビデオ・レコーダ)の代表ブランドTiVoに高い人気が寄せられている。あらかじめ選択しておいたテレビ番組の最新コンテンツが自動的に録画されるため、好きな時間に視聴できるという合理的な技術である。Podcastingの機能は、このテレビを利用したTiVoの概念をネット上の音声コンテンツで展開したものに近い。視聴者は、コンテンツ提供側のスケジュールに合わせるのではなく、各自の予定を優先しながら様々な音声コンテンツが楽しめる。これが大きな魅力である。

このPodcastingの誕生は、80年代にMTVのビデオジョッキーとして登場していたAdam Curry氏がRSS技術の将来性に着目した事がきっかけとなった。その後、同氏はブログの世界で知られるDave Winer氏(RSSの共同考案者)と協力し、昨年、iPodder.orgというサイトを立ち上げた。同サイトでは、Curry氏自身が運営するサイト(利用者は約5万人)も含め、現在、2,500件のPodcastが掲載されており、その数は日ごとに増えている。このようなサイトは既に多数存在するが、中でもPodcasters.org、Podcast.net、iPodderX、Loudpocket.com等は人気が高い。コンテンツの種類はニュースから音楽、政治関係のディスカッションなど幅広いが、米国内では、今のところハイテク業界関連のトークショーが主流とされる。

Podcasting熱が実に短期間で上昇した背景には、主に3つの要素が考慮される:@Apple社のiPodが現象的な好業績を確立したこと。簡単なMP3プレイヤーから出発したこのデバイスが、オンラインのミュージックストアの土台を造り、携帯用のフォトアルバム/オーガナイザーとしての機能も果たすようになった。Podcastingは、こうしたiPodの柔軟性と可能性を実証する新しいメディアとして自然的に発生した現象である。A一般ユーザが長年抱いてきた、媒体の個人所有に対する夢を実現できる環境が整ってきたこと。つまり公共の媒体を介さずに個々人の「声」を伝えるための技術が既に存在する。B先に述べたTiVOと同様、時間の効率利用に対する人々の意識が、技術の進展と共に高まってきたこと。自身の行動における優先順位は、メディアのスケジュールに委ねるのではなく、視聴者が決める時代になってきた。また、メディアのコンテンツを楽しむ姿勢についても、受身的でなく、飽くまでも選択したものを好きな時間に再生するといった能動的なものに変化してきている。

Podcastingは非常に新しい現象であり、クオリティに関してはコンテンツの種類や内容によって大きな差がある。しかし、今後、クオリティが向上し、個人レベルの域を脱して大手メディア企業が介在するようになれば、ひとつの市場に発展する可能性はある。

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This Month's Bridge Builder
Featuring the real voice of IT across the Pacific

March, 2005 

大幅な企業改革を成し遂げて

住商エレクトロニクス株式会社

代表取締役社長 

阿部 康行氏   

「日本企業においては、海外での豊富な実務経験が必ずしも経営者になる上でのプラス要素になるとは限らない時期があった。特に保守的な日本企業でのCEO選任には、大抵の場合、年功序列や本社で蓄積してきた経験が優先的に重視された。経営幹部者に関しては、海外経験が長いほど「日本人的な思考」が薄れるといった見方があり、延いてはCEO就任のチャンスに影響を及ぼしかねなかった」という時代を振返るのは、住商エレクトロニクス株式会社 代表取締役社長の阿部康行氏(2002年6月に就任)。米国を中心に住商グループ企業で約15年間の海外経験を持つ同氏は、Presidio Venture Partners(米ベンチャー投資機関)の代表を務めた他、ニューヨークをはじめロサンゼルス、ヒューストン等の大都市でも各種プロジェクトの開発・管理、財務管理、経営、外部委託事業、大型機器等の販売・営業活動等に幅広く携わってきた。先般、スタンフォード大学Asia/Pacific Research Center主催のセミナーでは、シリコンバレーで培った阿部氏自身の経験を活かし、住商のリフォームに取組む様子が講演された(演題『Applying the Best Practices of Silicon Valley in Japan?』)。今月のBridge Builderでは同氏の講演内容をハイライトでご紹介したい。

阿部氏が現職に選任された2002年当時、住商エレクトロニクス(以下SSE)は企業改革を必要としていた。そうした中、阿部氏の経歴や改革に対する熱意に期待が寄せられた。従来の企業とは異なり、同氏の若さと海外で積み上げた経験が選任の理由となったのである。阿部氏が構想した大規模な企業改革計画は、企業の合理化を図ることで収益増加を目指したものだった。同計画の構想に当たり、安部氏は先ず、同社が機能別に組織化されているため、収益確保が困難である点に着目した。費用だけ集計される複数のコストセンターと大幅な収益を上げる1ヶ所のプロフィットセンターで運営する代わりに、製品やサービス毎に経営体制を整備する方針に切換えた。さらに次の段階では、多様なIT関連グループ企業をSSEへ迅速に再統合していった。各社が独立するよりも統合したほうが効率的であるというのが阿部氏の考えだ。この改造計画は効果的に進展し、2004年の4月には、均一的な組織が出来上がった。その結果、計画の一環としてCEOの業務が大幅に増大したため、阿部氏は以前にも増してこれに関わっていく必要性を実感した。最終的には、企業4社+5つの事業体という組織形態から企業1社+16の戦略事業体+3つの支社に移行。阿部氏は、再編成においては組織内の人間を動かすことが重要なポイントだったと強調する。それと同時に、チームワーク意識の向上や能力給制度(シリコンバレーでは一般的な方法)なども採り入れた。

この企業改革を成功に導いた要因として、阿部氏は次のような点を指摘していた。先ずは 前任者による協力。阿部氏のように海外経験を積んだ若いエグゼクティブがCEOに就任するというのは稀なケースであり、概して前任者からの協力を得にくいものだが、同社の場合は違っていた。前任者からの支援があってこそ同計画が円滑に遂行できたと振返る。また、主要株主らの理解と協力。これがなければ計画を実行に移すことはできなかった。

講演後、質疑応答のセッションでは、他の日本企業や企業文化に対する阿部氏の見解が中心となった。「今日の日本では、SSEのような再編成のやり方が一般的だろうか」との問いに対し、例外的ではあるが、将来的には多くの大企業がこれと似た手法を採用していくだろうとの見方を示していた。 

前回までのインタビュー

Upcoming Events,

The Enterprise Architectures Conference
2005年3月8日〜10日, Omni Orlando Resort at Champions Gate フロリダ州オーランド   

Medical Devices 2005
2005年3月13日〜3月17日, Hyatt at Fisherman's Wharf カリフォルニア州サンフランシスコ

RFID Journal Live 2005
2005年4月10日〜12日, Sheraton Chicago Hotel & Towers イリノイ州シカゴ    

The Gilbane Conference on Content Management Technologies
2005年4月11日〜13日, The Palace Hotel カリフォルニア州サンフランシスコ  

The Financial World of Information Technology 2005
2005年4月18日〜22日, Hyatt at Fisherman's Wharf Hotel カリフォルニア州サンフランシスコ

 

 

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