by Kanabo Consulting Inc. on January 4th, 2012

SuVolta(スボルタ)

■技術の分野:半導体(低消費電力対応チップ)
■ステータス:未公開企業
■設立年:2006年
■社員数:50名
■所在地:130 D Knowles Drive Los Gatos,CA,95032
■連絡先:Tel: (408) 886-4125
■URL:http://www.suvolta.com

■主な経営陣
Bruce McWilliams博士(社長兼CEO)、Scott Thompson博士(CTO兼Senior Vice President,Technology)、Jeff Lewis氏(Senior Vice President, Marketing and Business Development)、Robert Rogenmoser博士(
Senior Vice President, Product Development and Engineering)他。

■最近の資金調達状況
August Capital、Kleiner Perkins Caufield & Byersからは、2007年5月に1540万ドル、2009年12月には300万ドルを調達。続く2010年5月には、これらの投資機関にNEAも参加し、2200万ドルを追加。同社では、この他の調達資金を合わせ、現在までに総額約5900万ドルを確保している。

■事業および技術概要
ステルスモードで低消費電力トランジスタ技術の研究開発に取り組んできたSuVoltaが、2011年6月に技術と事業内容の詳細を公表。同社の低消費電力型CMOSプラットフォーム「PowerShrink」を構成するDeeply Depleted Channel (DDC)と呼ばれる技術では、動作速度を維持しながら、消費電力を半減することができる。同社の説明によると、最新の電圧スケーリング手法とDDC技術の統合により、80%以上の電力削減が可能になる。このDDC技術における主な特長は、VT(しきい値電圧)のバラつきを低減させ、CMOSプロセスの詳細化を促す点にある。事実、同社のDDC技術とFSLの低電力CMOS回路用プロセス技術に基づくDDCトランジスタ構造を利用した場合、トランジスタのVTにおけるバラつきが従来に比べ50%に縮小した他、576Kビットの組み込みSRAMで0.425Vの電源電圧での動作が実証されたと報告している。

2006年、DSM Solutionsの社名で設立した当初は、デジタル製品に対応した低消費電力ソリューションJFETsを開発していたが、同技術の導入には新しいインフラを必要とすることから、需要に合致しないものと判断。その後、現在のSuVoltaへと社名変更し、Bruce McWilliams博士の他、University of Floridaの教授時代には、12年間に渡りIntelでチップ製造プロセスの開発を支援していたScott Thompson博士をCTOに迎え、開発製品のフォーカスも一新させた。SuVoltaの開発技術は、工場から設備、チップ設計に至るまでいずれも既存のものに使用できる点に強みがある。

Intelが手掛けるTri-Gate(FinFETトランジスタをより多く積載するよう3D構造で設計。消費電力を50%に縮小すると同時に、性能が37%上昇するとされている)や AMD、Nvidiaなど大手製品との競争に対峙する上で、半導体の製造メーカーにとっては、代替技術としてSuVoltaの製品をライセンス契約することは得策である。既に多数のチップメーカーや設計業者から高い関心を集めている。2012年においては、富士通セミコンダクターとの技術提携を通じて、PowerShrinkの製造を行っていく方針。同社技術の商品化が軌道に乗れば、スマートフォンやラップトップPC、タブレットなど多様な機器における電力寿命が延長されることになる。近年、モバイル市場向けチップの製造に関しては、消費電力の削減とコスト管理がさらに重要な課題になってきているが、SuVoltaのDDCトランジスタは既存のCNOSプロセスと互換性があるため、低消費電力を実現しつつ、既存プロセス技術を長期的に維持するのに役立つ技術である。

by Kanabo Consulting Inc. on September 6th, 2011

Transphorm(トランスフォーム)

■技術の分野:クリーンテクノロジー
■ステータス:未公開企業
■設立年:2007年
■社員数:10名程度
■所在地:115 Castilian Drive Goleta, CA 93117
■連絡先:Tel:805-456-1300
■URL:http://www.transphormusa.com/

■主な経営陣
Umesh Mishra博士(CEOおよび共同設立者)、Primit Parikh博士(社長および共同設立者)、Carl Blake氏(VP, Marketing)、Yifeng Wu博士(VP, Product Development)、Heber Clement氏(VP, Backend Manufacturing)、Dan Hauck氏(VP, Worldwide Sales)、Jim Hartman氏(VP, Wafer Fab Manufacturing)。

■最近の資金調達状況
2011年2月、Google Venturesを筆頭にKleiner Perkins Caufield & Byers、
Foundation Capital、同社に対してはシードラウンドから財務支援を続けているLux Capitalより2000万ドルを調達(シリーズC)。続く6月、シリーズDでは、Quantum Strategic Partners Ltd(Soros Fund Management LLCが運用)が牽引する形態で、これに上述の投資機関らが参加し、2500万ドルの支援を受けた。最新の調達資金は、生産能力を確実に向上させ、需要量に見合った販売実績の確立に向けて運用していく方針。シードなど過去に完了した投資ランドを合わせると、現時点では総額6300万ドルの資金を調達している。

■事業および技術概要
University of California, Santa Barbaraにおいて、コンピュータ、電気自動車、モーター、その他の家電製品に対応した省エネ用のチップセットを研究開発してきたMishra教授(同社CEO)が、この研究活動を基盤に、Primit Parikh氏と共同で2007年に起業。現在もステルスモードとして研究開発活動を続行しており、事業内容等の詳細については、一般公表していない。両氏が過去に同じく共同で設立したNitres社は、2000年、約2億5600万ドルで上場企業のCree社に売却されたが、この会社は、現在、電子工学の領域でTransphorm社と競争関係にある。Transphorm社では、交流電流と直流電流を相互に転換させるダイオードおよびトランジスターを開発。この転換プロセスにおいては、廃熱として約10%の電力が放散されるが、Transphorm社の製品は、この損失の割合を縮小化することに焦点を当てている。同社では、シリコンを利用した一般的な他社製品に対し、白色ダイオードの材料としても知られる窒化ガリウムを使用。同社技術を利用する企業各社では、自社製品をやりコンパクトな形状に再設計し、コスト削減を図ることが可能とされている。主にソーラーシステム、データセンター、電子モーター用インバーターの製造企業に販売していく。初の製品は、今年の末に公式発表される予定。

by Kanabo Consulting Inc. on June 21st, 2011

Primus Power(プライマスパワー)

■技術の分野:スマートグリッドストレージ
■ステータス:未公開企業
■設立年:2009年8月
■社員数:50名未満(2011年6月現在:LinkedInより)
■所在地:3967 Trust Way Hayward, CA 94545
■連絡先:Phone: 510 342 7600/Fax: 510 342 7699
■URL:www.primuspower.com

■最近の資金調達状況
2011年5月、DBL Investors、I2BF Global Venturesが先導し、既存投資機関のChrysalix Energy Venture Capital、Kleiner Perkins Caufield & Byersが参加した第2ラウンドで1100万ドルを調達。現在、Modesto Irrigation Districtを対象としたフロー電池ファームの建設が進められており、同施設においては、将来、25MWから75MWの電力貯蔵が見込まれている。同社の説明によると、今回の調達資金は、同施設の建設作業を完了させ、大規模な商用化に向けて運用していく方針。第一ラウンドは2009年8月に完了したが、同社では、これに関する投資機関および調達額の詳細を公表していない。

■事業および技術概要
亜鉛を使用したフロー電池を開発。同社の技術は、80年代、Electric Power Research Instituteが取り組んだ研究活動が基盤となっている。この技術を利用した電力会社では、需要ピーク時に、追加の発電技術に依存せずに電力供給が可能になるとされている。また、トランスミッション/ディストリビューションのインフラにおけるアップグレードの延期にも繋がるとして、期待されている。一般的に、フロー電池は、リチウムイオン電池に比べ安全性・信頼性の両面で優れており、他のエネルギーストレージ手段に対しても低コストかつ比較的短期間で導入できる技術として捉えられている。フロー電池の中には、キロワット時あたり100ドル程度で運用できるものもある。米エネルギー省によると、現在、Primus Powerでは、フロー電池対応の安価な金属電極の研究に取り組むと同時に、これを開発するよう、金属の大量製造で一般的な製造工程を採用。エネルギー省からは、研究開発活動に向けて、2種の助成金を受けている(2009年、下記のModestoプロジェクトにおける経費の一部として、1400万ドルを受けた他、同省のARPA-E Programにおいては、風力・太陽エネルギーの貯蔵に適した高電力密度のフロー電池に対応する、長期持続型の電極開発を目的に助成金を確保した)。

■将来展望など
カリフォルニア州におけるModestoプロジェクト(上述、最近の資金調達状況の欄を参照)は、過去2年間に渡り、連邦政府が全米で展開しているエネルギー計画のひとつで、米エネルギー省が統括。2012年からの運用を目標に、同施設に25MWのバッテリーシステムの導入が計画されている。同計画には総額4700万ドルの経費が見込まれているが、Primus Powerがその3分の2のコストを負担していく。この場合、1ワットあたりのコストは、1.88ドルと算出されるが、同社では、将来的には、これをキロワット時あたり1000ドル以下に抑えることが可能であると見込んでいる。

■競合他社
フロー電池は、競争の激しい市場と言われている。同社の他にも、EnerVault、 Deeya Energy等の新興企業がフロー電池の開発を手がけている。設立から6年目を迎えたDeeya Energyは、Technology PartnersをはじめBlueRun Ventures、Draper Fisher Jurvetson、New Enterprise Associatesなど有数の投資機関から総額5300万ドルの資金を調達。レドックスフロー電池の発案者として知られる Lawrence Thaller氏が技術顧問として参画する企業である。一方、EnerVaultもOceanshore VenturesおよびU.S. Investから350万ドルのベンチャー投資を受け、開発活動を進めている。


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